ホログラムのしくみ

ホログラムとは、物体の3次元像を記録できる立体写真のことです。通常の写真では、光の強さと色が記録されますが、ホログラムの場合は、さらに位置の情報も記録されます

ホログラムを撮影するには、レーザー光という特殊な光を使います。レーザーから出た光をビームスプリッターという装置で2つに分け、その一方を撮影したい物体に当てて、記録材料(写真のフィルムのようなもの)に向かって反射させます。これを物体光と呼びます

もう一方の光は、参照光と呼ばれ、記録材料に直接照射されます。物体光と参照光が干渉し合った結果生じる干渉縞を記録することで、ホログラム映像に必要な光の強さ、光の色、光がやってくる方向をすべて記録することができます

ホログラムを一様な単色平行光で照射すると、受影時の物体光が再生され、物体の立体像が観察できます。ホログラムのどの部分にも全情報が含まれるので、ホログラムの一部からでも像の再生が可能です

ホログラムは、ホログラフィという技術で作られます。ホログラフィは、現実の世界にコンピュータによる処理で付加的に情報を加えるAR(拡張現実)や、仮想の世界に没入するVR(仮想現実)などの分野で活用されています。ホログラムを利用したレンズやディスプレイなどの開発が進んでおり、今後はより立体的で鮮明な映像表現が可能になると期待されています

以上が、ホログラムのしくみについての説明です。ご参考になれば幸いです。